GDPとは何か
GDP(gross domestic product:国内総生産)とは
ある期間(年または四半期)に新しく生み出された財・サービスの金額の総和のこと。
総生産(gross)と純生産(net)の違い
生産額に機械などの減価償却分(これは生産に伴って失われる機械設備などの価値の補填分)を含むものを総生産、それを除いたものを純生産という。本来減価償却分を差し引いた額が、その年の生産の純増加分としては正しいが、減価償却分の推定に時間がかかるため、通常は総生産を用いる。
名目と実質
物価上昇分を差し引いたものが実質値、差し引く前の値が名目値。従来はある1時点の価格で評価していた(例:1995年価格の実質GDP)が、最近ではIT革命などで急速な構造変化が生じたため連鎖価格制(前年の価格で実質化)を採用している。
なぜGDPを使うのか
・経済全体の動き(例えば経済は伸びているのか、それとも縮小しているのか)がわかるので、政策対応がしやすくなる。
・歴史は以外に短い。アメリカの大恐慌(1929年-)のときに、経済全体の動きがつかめないので、対策を立てるのが困難だった。サイモン・クズネッツ(ノーベル賞受賞)が1937年にアメリカの国民所得を推定した(1929-1935年)。1942年には総生産と純生産を推定。
・GDPが測れるようになってから、景気循環の波は緩和された。アメリカでは、GDP統計が整備されてから景気後退期の期間は短縮され、かつ景気後退期が生じる間隔も平均5年に延びた。
サムエルソン・ノードハウス:「GDPと国民所得統計は20世紀における、突出した大発明である。」
出所: Landefeld S."GDP: One of the great inventions of the 20th century", Survey of Current Business, Jan.2000
GDPとGNP
日本国内での生産額がGDP、日本人(海外在住を含む)の生産した額がGNP(gross national product)。
両者の関係は以下のように結ばれる。最近では、海外への投資などが増えたため、GNPの役割が重視されるようになっている。
GDP=消費+投資+財・サービス輸出-財・サービス輸入
GNP=GDP+海外からの所得流入-海外への所得流出